加齢による体形の変化や身体状況の変化により、好きだったお洒落をあきらめてしまわれる方が、またお洒落をするきっかけとなるようなお洋服を制作し、販売する新ブランドを企画進行中です。(新シニアファッションブランドプロジェクト始動!)
皆さんこんにちは!
学生時代、ファッションを通じて高齢者の方々と交流することが趣味だった延長線上で、シニアファッションに魅了されている新入社員の渡邉です。
( シニアファッションブランドの裏話①)←渡邉の自己紹介
シニアファッションブランド裏話➂
今日は、裏話③です!
現在新ブランドで開発中のお洋服は、約1カ月をかけて町ゆく高齢者の方々131名からお洋服のお悩みをお聞きし、それを参考にして「いくつになっても楽しめるシニアファッションブランド」の開発を進めています。
(シニアファッションブランド 裏話②)←高齢者の方々131名にお洋服のお悩み取材!
その取材でお聞きした『シニア131名に聞いて分かった、お洋服やお体のお悩みBEST3』をご紹介させていただきます!
70代80代シニア131人に聞いた、お洋服の悩み!
お答えしてくださった方々との会話を振り返ると、最初は
「私はもうあんまりお洒落なんてしないから、お洋服のことはわからない」
とお答えする方がほとんどです。そんな方でも、
「昔はお洒落をして楽しかった」
と、とても楽しそうに私たちにお洒落の話を教えてくださりました。
「なぜお洒落をしなくなったのですか?」
とお聞きすると、
「加齢による体型の変化から、今まで着ていたお洋服が体に合わなくなってくる。」
「体に合う既製服が少ない」
と少し悲しそうな表情で悩みを教えてくださりました。
たしかに、高齢者の方々向けのファッション雑誌などはあまり目にしません。
高齢者の方々の体型を重視したお洋服が少ないからではないでしょうか?
皆様はお洒落をしたいという思いを持っておられるのに、自分の好みではないお洋服を着て生活をされている光景を見ていると、
「早く、いくつになっても楽しめるお洋服を作って皆様に着ていただきたい!」という思いが、どんどん強くなりました。
高齢者の方々皆様が、好きなお洋服を着て、キラキラと元気に若々しく過ごされている姿を見たいです。
では、
シニア131名に聞いて分かった
お洋服やお体のお悩みBEST3!!!
BEST3
🎤肩が上がりにくい
ショッピングモールでお買い物中の方や自転車でお仕事帰りの方など、色んな場所でお聞きしても、「最近肩が上がりにくくなってきた」というご意見が多かったです。
「年齢とともに肩がどんどん重くなってきて上がらなくなってきたから、肩がピチっとしたお洋服は着られない」
「今まで着ていたお洋服を着ると肩が凝りやすくなった」
というご意見をたくさんお聞きしました。
実際に、「肩関節の可動域は、若年女性に比べて高齢女性は 10°~20°狭く, 有意な差が認められた他動可動域の調査では, 20~30 歳の被験者に比べ て 60~80 歳の被験者は, 屈曲, 伸展, 外転, 水平伸 展いずれも 5°~18°狭い」と言われています。
(参考https://www.jstage.jst.go.jp/article/jhej/60/5/60_5_473/_pdf)
そのようなことから、70代80代になると、どうしても肩の可動域が狭まり、今までもお洋服の脱衣がしづらくなったり、肩が動かしにくくなったりするのです。
BEST2
🎤体に合うお洋服は、
デザインが暗いお洋服が多い
お洋服のお色は気持ちの表れと言いますよね。
それくらい、お洋服のお色選びは、その日の気分を左右する重要なものだと思います。
「歳に負けないように明るい色を着たい」「パキッとした原色が好き、気分が華やぐ」「ビタミンカラーが好き」と、高齢者の方々は明るいお色を好まれる方が多いです。
ある方が、「この前お洋服屋さんを覗いたんだけど、暗い色の服ばかり勧められてガッカリした」ということをお聞きしました。
明るいお色のお洋服は、お顔を明るく見せる効果もあるのに、高齢者の体型に合うお洋服は暗いカラーのお洋服が多いのです。
他にも、「事故にあわないように明るい色を入れたい」とおっしゃる方がいらっしゃいました。
その通りです。
歳とともに歩くスピードが遅くなり、事故にあう確率も上がってくるので、お出かけをする際は、明るいお色のお洋服を着ていたほうが、お洒落で安心安全です!
このようなことから、高齢者の体に合う明るい色のお洋服を増やしていくべきだと思います。
BEST1
🎤お腹に合わせると丈が長い
このお悩みがダントツに多い回答で、131人中、41人でした。
実際に、加齢とともに下腹部に皮下脂肪がつき、お腹だけが出ている体型になる人が多いです。
「お店で可愛い服を見つけて試着してみると、お腹が目立ってガッカリした」
「お腹はLサイズで丈はSサイズでいいんだけど…」
と、なかなか既製品のお洋服の中からお腹と背丈に合ったお洋服は見つけるのは難しいです。
実際に、「既製衣料の寸法適合に関しては、両群ともに丈や体幹下部の周径に関する項目に多く不満がたくさん寄せられており、中年・高齢女性にとって適当なサイズの製品が供給されていないことが明らかになっている」というデータもあるのです。
(参考https://www.jstage.jst.go.jp/article/jhej1987/48/10/48_10_893/_article/-char/ja/)
まとめ
いかがでしたでしょうか?
ご紹介したBEST3をまとめると、
③肩まわりがゆったりとしていて、着心地が良い
②高齢者の体に合うデザインで、明るいお色
①お腹のサイズに合わせて選んでも、丈がちょうどのデザイン
この3点をの要素を含んだお洋服が開発されれば、ひとまず着心地の良いお洒落なお洋服なのかもしれません。
ある方が、「素敵な服は多くありますが、自分が本当に着たいのは見つかっていません。このような素晴らしいシニアブランドが成功できますよう頑張ってください」という温かい言葉をかけてくださりました。
とても嬉しかったです。
「これ、私の体にピッタリ!」とワクワクするようなお洋服を必ず作ります!
楽しみにしていてください。
次回の「シニアファッションブランド 裏話④」は、お洋服を制作している社内の様子をご紹介します。
「いくつになってもお洒落をする楽しみを。」